フランスのワインのラベルで、「シャトー」や「ドメーヌ」という文字や銘柄を見たことがある方もいらっしゃると思いますが、どういう意味かをご存知でしょうか?
それではこのニュアンスの違いや意味について探ってみましょう。

「シャトー」と「ドメーヌ」、基本的に意味は同じ

「シャトー」も「ドメーヌ」も、ブドウ畑を所有しており、ブドウの栽培や瓶詰めに至るまでワインの製造を行う「自社畑所有生産者」のことを指しています。

実は、フランスの2大銘醸地のボルドーとブルゴーニュでは、それぞれ呼称が違います。
「シャトー」はフランス語で城を意味しており、かつて隣接するブドウ畑から収穫してお城のように大きな醸造所でワインを製造していたことから、そう呼ばれるようになりました。
一方、ブルゴーニュなどでは「ドメーヌ」と呼ばれています。
ドメーヌと呼ばれる生産者は、自社畑で小規模な生産者が多いのです。
そのためワインの生産量も少なく、人気のワインは非常に高値で取引されることもあります。
ちなみに、日本で分かりやすい例を挙げるとすると、 山梨県甲州市の有名な「シャトーメルシャン」は、大手ワインメーカーのメルシャンが経営しているワイナリーです。
日本国内のワイン格付け5つ星ワイナリーの北海道余市の「ドメーヌタカヒコ」は、小布施ワイナリーのご子息がブルゴーニュから帰国後始められた、ユニークなワイナリーです。

ボルドーとブルゴーニュの場合「シャトー」と「ドメーヌ」では決定的な違いがあります

ボルドーとブルゴーニュの場合を例にとると、決定的に違うところがあり、それはボルドーでは一つの畑を一つの「シャトー」が所有していることです。
一方、ブルゴーニュでは1つの畑に対して複数の所有者が存在するのが一般的です。
大きい畑になると何十人という所有者が存在することもあります。ただし、「モノポール」といって、ボルドーのような一つの畑につき一所有者という「単一所有者畑」もあり、代表的なものでは「ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ」が所有する「ロマネ・コンティ」や「ラ・ターシュ」(ヴォーヌ・ロマネ村特級畑)があります。

「シャトー」でも「ドメーヌ」でもない「ネゴシアン」とは?

このような畑を所有している生産者がいる一方で、畑を所有していないもののワイン造りを行う「ネゴシアン」と呼ばれる生産者も多く存在しています。
ネゴシアンは、自社畑を持たない生産者のことです。ブドウや果汁、ワインを買い付けて熟成・瓶詰めなどを行います。
ブルゴーニュで活躍する醸造家の中に、「ネゴシアン」としてスタートし、現在は自社畑を所有している生産者がいたり、ルイ・ジャド社のように自社畑を所有しているものの他社からブドウやワインを購入して「ネゴシアン」のラベルをつけて販売している生産者もいたりと、その形態は様々です。